伝達の実験に関する記録
【実験1】文章で絵画を伝えるー1
実験用テキストの元となった作品
作者:nor.(画家)
作品名:ドアドア・・Q
備考:新聞に掲載された作品画像から要素を読み取り、実験用テキストを作成した。
※「ANSWER」という透かし文字はWEB掲載用に加えられたもの。
作品選定の背景:
本実験は、ギャラリーチフリグリ(仙台)にて開催された二人展「フタリテン日常一会 〜nor.作品の在る空間と吉村尚子のインスタレーション〜」を契機に開始した。この二人展は、河北新報夕刊「私が選ぶ 伊達なアート 紙上展覧会」というコーナーで、ギャラリーチフリグリが紹介した作家2人による展示だった。このような経緯から、この展示企画のベースとも言える掲載記事の画像を実験の素材として選定した。
nor.氏の作品は、コラージュや転写、手書きなどを織り交ぜた手法で制作されている。印刷物になると極めてフラットに見えるのに、実物を見ると意外にも凹凸があり、画面から手触りを感じられる。展示初日までこの作品の実物を見ていなかった私は、新聞に印刷された画像との違いに驚いた。この時点で、一段階めの「伝達」が行われている状態であり、実験用テキストはその状態で書かれたものということになる。
(画像は全てnor.氏提供)